2019/04/07 Amazonプライム『ラ・ラ・ランド』で目を覚ます
朝、目覚めてから、体が動き出すまでの間、布団の中でゴロゴロする。本を読むのもスマホを見るのも面倒だし、何か食べたいほどお腹がすいているわけでもない。
タブレットを取り出しアマプラ(Amazonプライムビデオ)で『ラ・ラ・ランド』を見始めたら目がさえて、頭がすっきりしてきた。
オープニングの"Another Day of Sun"の色鮮やかな群舞で気分は上がる⤴
バックステージものというか『雨に唄えば』のテクニカラーの世界へのオマージュではある。
夢の追求、大人になること、他人に認められること、恋愛の成就、それぞれの要素が並行したり交差したり、全てが同時に満たされることはない。
世界はIFであふれているし、一つを手に入れると一つを手放している。
そんなビターな味わいが愛おしくリアルだ。
登場人物は少なく、人間関係が描かれるのは主役のミア(エマ・ストーン)とセブ(ライアン・ゴズリング)で、あとはそれぞれの夢との向き合い方がテーマになっている。
二人とも売れていない時代は夢見ることに専念できる幸せがあった。しかし、セブが生活のために加入したバンドが売れて、微妙な雲行きに。
夢を追求していないセブをミアは批判したが、セブは大人になって資金を作ることを求めたのはミアの方で、「認められる喜びは女優ならわかるだろう」とミアを黙らせてしまう。
このあたりの、はっきり言葉にするやり取りがえぐってくるなぁと思う。
人は目の前にいる相手に恋をするだけでなく、手が届くかどうかわからない夢にも恋をするものだ。求めることを止まないし、手に入れようとする。ただ、夢はただそこにあるだけで、夢見る自分の行動に影響されて形を変えるものではないが、人に恋をする場合、相手のために行動して影響を与えるのが大きな要素。つまり、人間が何をしようが夢や芸術は変化しないが、人間は他人からの働きかけで人生が変わることもある。
セブとミアは互いに相手の人生を動かした「運命の人」だった。
ミアがセブを責めたことが彼の未来に繋がっていたし、セブがミアの実家を探し当てた理由を知って、私はミアと一緒に感極まった。
…いい男だよ、セブは…
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